和泉川(笹塚支流) 2

中野通りに差し掛かったところで、南にある浄土宗の法界山清岸寺に立ち寄って
みよう。
寛永17年(1640)専蓮社覺譽呑了上人によって建立された寺院で、もとは参宮
橋南側にあった。
明治42年(1909)、敷地が代々木練兵場が同所に設けられることになったため、
現在地にあった法界寺と合併、法界山清岸寺と称した。
2014-04-12-63.jpg
本堂は明治32年(1899)、千葉県岩井町(現南房総市)の今井正次が建てたも
ので、通称岩井御殿と呼ばれていた。
空襲により本堂を失った後、昭和26年(1951)その岩井御殿を当地に移築した。

境内社として、瘡守稲荷があるほか、境内には応永4年(1397)造立の板碑や念
仏供養塔、五輪塔など文化財として見るものも多い。

本堂手前の右側には宝永5年(1708)建立の酒呑地蔵があり、次のような逸話
がある。

四谷伝馬町の中村瀬平という若者が幡ヶ谷の農家に雇われ、農作業や子守りな
どに精を出した。
その勤勉さに感心した村人は、三十一歳になった正月に彼を招いてご馳走をした
ところ、普段は飲まない酒に酔った瀬平は川に落ちて水死してしまった。
瀬平は村人の夢枕に現れて、酒に苦しむ人を助けるために地蔵を造ってほしいと
懇願したので、村人たちは地蔵を建立、祀った。
2014-04-12-67.jpg
この酒呑地蔵は、和泉川の地蔵橋のたもとにあったが、平成23年に清岸寺に遷
座した。
後ほど、その地蔵橋のところで再度紹介しよう。

和泉川の南支流は中野通りを越えると400mほど一般道となる。
その道路脇には明治5年(1872)建立の庚申塔と大正10年(1922)の馬頭観音
がある。
二体とも割と新しいものであるが、江戸時代の信仰が長く続いたことを示している。
2014-04-12-77.jpg

南側支流も400mほどの区間、一般道となって進むが、中幡小学校の先から
再び暗渠の歩行者道が始まる。
2014-04-12-82.jpg

北東に向かって進み、行く手には都庁などの西新宿の高層ビル群を望むことが
できる。
笹塚より上流側の暗渠道と比べると、道幅(川幅?)もかなり広くなっている。
2014-04-12-87.jpg

その先、和泉川の北にあるのが幡ヶ谷氷川神社
創建年代は不詳だが、。永禄年間(1558~1569)の後北条氏の文書には既に
記載があるという。
2014-04-12-99.jpg

この辺りになると北側支流も一般道から細い暗渠道へと変わっており、住宅の
間を縫うように通り抜けている。
2014-04-12-102.jpg

こちらが先ほど紹介した酒呑地蔵があった地蔵橋、古い親柱が残っている。
2014-04-12-92.jpg

上の写真の空き地の部分に酒呑地蔵はあり、下の写真のように家屋の中に収め
られていた。(2009年撮影)
2009-01-10_53.jpg

和泉川の暗渠が道路に交差する箇所には所々に橋の欄干が残されている。
そんなところが和泉川の魅力であるが、一部は取り除かれ、代わりに橋のモニ
ュメントが建てられている。
できれば遺産として残して貰いたいものだが、行政は古い橋には価値を見出せ
ないのだろうか。
写真は村木橋、ユニークなデザインの橋だ。
2014-04-12-104.jpg

そして山手通りと交差する場所のあるのが清水橋
その橋名は方南通りとの交差点名となっているほか、都営大江戸線西新宿五丁
目駅の併称としても使用されている。
2014-04-12-111.jpg
山手通りの拡張に伴い、橋周辺は綺麗に整備されたが、古い橋の欄干は無くな
ってしまった。残念である。

山手通りに続いて方南通りと交差し、和泉川は神田川を目指して北上する。
2014-04-12-114.jpg

こちらは、はごろも児童遊園と名づけられた暗渠上の小公園。
古い遊具からはレトロな雰囲気が漂っている。
2014-04-12-119.jpg

菖蒲橋の下流で、和泉川は神田川と合流する。
大きな流出口が開いているが、普段は水は殆ど流れ出ていない。
合流付近は古くからある住宅街であるが、その向こうには新しい西新宿のビ
ル群が映えている。
2014-04-12-125.jpg


より大きな地図で 【川のプロムナード】神田川支流マップ を表示

目次
   
スポンサーサイト

テーマ:東京 - ジャンル:地域情報

コメントの投稿

非公開コメント

ごあんない
目次
過去記事はこちらから。
水系ごとに体系化しています。

橋マップ
Google Mapを利用して、
橋の位置と写真を紹介します。
INDEX

Twitterボタン
Twitterブログパーツ
プロフィール

リバーサイド

Author:リバーサイド
善福寺川沿いのウォーキングから始め、東京や近郊の中小河川・用水・暗渠を巡る。
07年「善福寺川リバーサイドブログ」を綴り始め(14年6月閉鎖)、13年2月から当ブログを開始。

最新記事
カテゴリ
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
フォトアルバム
外部のサイトを利用して、フォトアルバム(スライドショー)を表示します。
以前のブログから引き継いでいます。

金太郎(杉並の暗渠)
神田川の桜 2008
善福寺川の桜 2008
目黒川の桜 2012
三島の湧水
リンク
QRコード
QR
検索フォーム
アクセスカウンター
おすすめ
リバーサードがお勧めする本