柴崎分水 2

JR中央線を越す水路橋を渡り、柴崎分水は柴崎町の住宅地の中を流れ進む。
玉石の護岸が風情を感じさせる。
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その北東に立川諏訪神社がある。
弘仁2年(811)、信州諏訪大神を勧請したのが始まりとされ、鎮座1200余年
を数える。
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社殿は新しいが、これは平成6年に火災に遭い全焼してしまったためである。
現在の社殿は平成14年に再建された。
焼失前の社殿は寛文10年 (1670)の建造で、立川市内最古の木造建築とし
て市の有形文化財となっていたというから残念だ。

地図でご覧頂くとわかるが、柴崎分水は実に複雑な動きをする。
生活用水として家屋を巡り、また灌漑用水として田畑に水を供給していた名残
であろう。
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水路は再び中央線沿いに出る。
先ほどの水路橋からは数十メートルほどの地点ではあるが、迂回して400m
以上の水路長となっている。
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南東方向へカクカクと進み、やがて玄武山普済寺の敷地内に入る。
この普済寺、ちょっとした史跡の宝庫だ。
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臨済宗建長寺派に属する寺院で、開創は南北朝時代の文和2年(1353)、一
帯を領有していた立川宗恒が開基、鎌倉建長寺から物外可什禅師を招いて開
山したのが始まりとされる。

普済寺2
江戸名所図会 芝崎 普済寺  (国立国会図書館 近代デジタルライブラリーより転載)

境内はまた、立川氏館跡であり土塁も残る。
立川氏は武蔵七党の西党に属する地方豪族であり、鎌倉時代には幕府に仕え、
戦国期には後北条氏に従った。
しかし天正18年(1590)、秀吉の関東攻略により、北条氏の拠点である八王子
城落城とともにこの地を離れる。
立川氏はその後、家康の計らいにより水戸藩士として水戸に移住したとされている。
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敷地の南側、残堀川の崖上には国宝の六面石幢がある。
六面石幢は小さな覆屋の中に保存されており、ガラス越しに拝観することができる。
開山した物外禅師の弟子の性了によって、延文6年(1361)に建立されたもので、
道円が刊刻したものである。
六角形の基台石上に6枚の緑泥片岩で作られた板石を組み合わせたもので、板
には2面に仁王像、4面に四天王像が刻み込まれている。
(撮影したが、ガラスに外の景色などが写りこんでしまった。)
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普済寺を出ると、再び水路は住宅街の間を縫うように進んでいく。
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住宅の間を抜ける箇所も多く、その度に迂回を強いられる。
水路を追っていくためには、かなり迂回をしなければならず、思いのほか、歩行
距離も長くなる。
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水路は東へと進み、その先で多摩川がつくった立川段丘を下っていく。
残念ながら段丘を下る箇所は個人の邸宅内であり、落ちてきた水が勢いよく
ぶつかって右折するのを見ることができるだけだ。
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多摩都市モノレールの柴崎体育館駅が見えてきた。
柴崎分水は、この駅の下を横断する。
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駅を越えた先の水路、この付近では公園を挟むように2本の水路に存在するが、
水が流れるのは北側の水路で、南側の水路は空堀である。
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その先、立川市立柴崎体育館の北側を流れていく。
写真奥に見える交差する道路は旧甲州街道である。
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再び住宅の中に消えていくが、今度出てきた場所は立川公園の北側。
水路脇には柴崎分水の説明板も立てられている。
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奥多摩街道を越えると根川と並行して流れる。
そして日野橋を通る都道(旧国道20号)の下で柴崎分水は根川に合流
して終わる。
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善福寺川沿いのウォーキングから始め、東京や近郊の中小河川・用水・暗渠を巡る。
07年「善福寺川リバーサイドブログ」を綴り始め(14年6月閉鎖)、13年2月から当ブログを開始。

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