水無川(中川)

水無川は三鷹市北野から千歳烏山を経由し、世田谷区船橋の希望丘公園
付近で目黒川の支流である烏山川に合流する5kmほどの河川である。
三鷹市内では中川と称されている。
現在は暗渠となり、その区間の殆どが遊歩道として整備され、気軽に散策
できる河川となっている。

水無川の由来について、遊歩道沿いにある説明板(烏山給田文化財保存会、
世田谷区土木事業担当部編)を引用してみよう。
現在は自転車道になっているこの川は、古来より水無川と呼ばれ、旧烏山
村と旧給田村の境を概ね南東方向に流れ下り、旧粕谷村を経て旧船橋村
に入ると、現在の千歳清掃工場付近で、高源院(北烏山四丁目)鴨池等を
水源とする本来の烏山川(本流)に合流していました。
この区間は、河川法上の名称は烏山川ですが、もともと烏山川(本流)とは
別の支川であり、今も地元では水無川と愛称されています。
昔、水無川沿いに帯状に広がっていた水田は、水無田圃とよばれ、江戸
時代の延宝2年(1674年)や元禄10年(1697年)調整の武蔵国烏山村検
地帳に北水無、南水無と記載され、現在も橋やバス停の名称に水無の
文字を留めています。
名の由来は、旧烏山字出井向(現北烏山八丁目付近)や旧北野村(現三
鷹市北野)の湧水と天水を水源としていたので、雨期以外は流れが細り、
いつしか「水(の)無(い)川」と呼ばれるようになったようです。
後に延享2年(1745年)に、玉川上水(1654年開削)に牟礼分水が開削
され、牟礼や北野の水田を灌漑した後、水無川に流れ落ちるようにな
りましたが、分水は稲作期のみの通水で安定した水源ではありません
でした。
時は下り、昭和39年河川法改正の際、水無川は「2級河川烏山川」(世
田谷区北烏山~池尻)の一部として公示されました。
この時より、河川行政上は水無川の名が消えて烏山川と公称される一
方、合流点以北の本来の烏山川(本流)は、無名の普通河川になると
いう捻れが生じることとなりました。(後略)
※ 原文では延享2年の西暦(1745年)が間違えていたので訂正
上記説明文で、特に河川法指定のくだりで、烏山川(本流)と指定が捻じ
れてしまったことが興味深い。

前置きはこの程度として、水無川を辿っていくことにしよう。
東八道路の三鷹台団地南口交差点脇から中川遊歩道が始まる。
前述したように中川というのは、水無川の三鷹市内における別称である。
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かつては、この北側、牟礼の地に牟礼田んぼが広がり、玉川上水から導
水された牟礼用水が3本の流れとなっていた。
その3本の水路は、東の川、中川、西の川と呼ばれ、その中川が南へと
延びていたことから、この名が残っているのであろう。

遊歩道は北野の畑地や住宅脇を南へと進んでいく。
路面はタイル化され、また茶色の街路灯なども設置されており、感じのよい
散策路となっている。
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途中、道路と交差する部分では緩やかな坂となっており、河川部分が若干
の低地であったことを連想させてくれる。
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住宅地の中を蛇行しながら進んでいく遊歩道、道沿いには木々が植樹され、
目の肥やしになる。
千歳烏山付近から三鷹市方面への住民の通路ともなっており、自転車の
走行も多い。
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やがて、中央高速の高架橋が見えてくる。
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中央道と交差すると、その先で三鷹市から世田谷区へと入る。
緑道の名も中川遊歩道から水際の散歩道と名を変える。
記事冒頭で引用した「水無川のお話し」と称する説明板が設置されている。
(この場所以外にも設置)
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遊歩道は続いているが、三鷹市から世田谷区へと入ると車止めや路面
形状も変わる。
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給田四丁目緑地という児童遊園脇を進んでいく。
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遠くに烏山の高層マンションが見えてくる。
水無川の緑道のなかでも最も景観のいい場所の一つであろう。
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甲州街道と交差する手前、畑の脇にコンクリートの構造物があった。
かつての護岸の跡であろうか。
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甲州街道の歩道橋から、更に南へ続く緑道を撮影してみた。
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千歳烏山駅に近づくと水無川跡は駐輪場として利用されている。
そして、水無川は駅のホーム下を流れていたようだ。
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駅の先も水際の散歩道は続く。
今までとは違い、一般道との交差部には、かつて架かっていた橋の名を
記した柱が建っている。
写真は天神橋。
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こちらの柱には栄橋という名が記されている。
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緑道沿いに設けられていた人工のせさらぎ。
(秋だったためか、水は流れていなかった。)
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水無川沿いにずっと続いてきた緑道は、粕谷3丁目で終わる。
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その先は東へと一般道を進んでいく。
行く手には、ガスタンクが見えてくる。
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その道路は蘆花恒春園烏山川2参照)の南側を通っていく。
2016-10-01_126.jpg

千歳台交差点で環八を越え、数百メートルほど直進する。
希望丘公園付近で、北から烏山川が近づき、水無川は烏山川へと合流し
ていたようだ。
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善福寺川沿いのウォーキングから始め、東京や近郊の中小河川・用水・暗渠を巡る。
07年「善福寺川リバーサイドブログ」を綴り始め(14年6月閉鎖)、13年2月から当ブログを開始。

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