大丸用水大堀 1

南多摩駅北口で分水する大丸用水大堀を歩いてみた。
大丸用水は多摩川右岸の九村に水を供給していたが、大堀はその中で大
丸村を中心に流れ、長沼村南部および矢野口村南部を経由して三沢川へ
と流れる。
大堀はまた清水川との別名を持つ。

南武線南多摩駅の北口に二ヶ領用水の分水口がある。(大堀は写真奥)
菅堀の項でも述べたが、かつては分水樋があり、大堀と菅堀が1:2の割
合で分けられていたようだが、駅前整備事業で樋はなくなり、無機質なコ
ンクリートの分水口へと変わってしまったようだ。
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大堀は駅の東側を暗渠で南下した後、府中街道(川崎街道)と交差した先
から開渠となる。
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石垣護岸の水路が続き、水路沿いの個人宅からはそれぞれ橋が架かっている。
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その先で一旦、暗渠となってしまうが、次の交差点を左へ曲がると再び顔
を出し、左に宿堀を分ける。
下の写真の鉄板の蓋が覆われている方が、本流の大堀である。
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この南に位置する円照寺と大麻止乃豆乃天神社に立ち寄ってみよう。

臨済宗建長寺派の大寿山円照寺は、創建年代は不詳ながら、寺院明細
帳によれば明岳哲和尚が天正15年(1587)に再興したと記され、相当の
古刹であるようだ。
江戸時代には後述の大麻止乃豆乃天神社の別当寺を務め、明治以降は、
稲城第三小学校の全身である大門学舎などの教場に使用され、教育面で
も大きな役割を果たしたという。
2016-04-16_12.jpg

円照寺脇の石段を登っていくと、大麻止乃豆乃天神社(おおまとのつのて
んじんしゃ)が鎮座する。
こちらも創建年代は不詳、もとは西方1kmほどの瓦谷戸明神バケという
場所に鎮座し、その後当所の移されたという伝承が残る。
本殿は慶応3年(1867)頃の建立という。
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大堀は住宅の間へと入り込んでしまい迂回を強いられる。
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都営住宅の南側で水路が住宅の間から抜け出てくる。
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蛇行しながら、大堀は進んでいく。
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その後、一般道へと出て左へと曲がり…。
2016-04-16_31.jpg

その一般道沿いに水が流れていく。
山崎公園という児童公園脇のフェンスには、動植物の絵が描かれ微笑ましい。
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稲城第三小学校の南から、600mほどの区間は暗渠となってしまう。
生活上・安全上の措置だろうが、とはいえ、清流が暗渠に隠れてしまうと
いうのは残念な気がする。
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その暗渠を辿っていくと、左手に青渭神社の鳥居が見えてくる。
鳥居の手前に小さな橋が見えるが、これは手前で分かれる支堀に架かるもの。
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青渭神社の創建は明らかではない。
付近に大きな青い沼があり、その神霊を祀ったことが起源とされることから、
沼明神又は青沼大明神とも称したという。
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毎年10月1日の祭礼には、青渭獅子舞の奉納があり、稲城市の指定文化
財となっている。

暗渠は蛇行しながら、北東へと向かっている。
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川崎街道へと近づいたところで暗渠は終わり、再び清流が顔を出す。
2016-04-16_67.jpg

しかし、その先で住宅の間に入ってしまい、またもや迂回して先を追うことになる。
2016-04-16_68.jpg

稲城大橋に続く都道との交差の手前には、除塵機が設置されている。
都道は半地下方式で造られており、大堀はその半地下方式の道路の下
を潜らなければならない。
その手前で、水路をながれてきたゴミなどを除去するために設置されて
いるのである。
2016-04-16_74.jpg
ちなみにこの北400メートルほどの箇所でも、同じ大丸用水である菅堀
や北堀などがこの道路と交差しているが、道路が更に深く掘られて通って
いるため、水路は地上と地下道路の間を通って交差している。
そのため、菅堀などにはこのような除塵機は設置されていない。

《参考資料》
『稲城市の歴史と文化財』 稲城市教育委員会
『稲城市文化財地図』 稲城市教育委員会



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善福寺川沿いのウォーキングから始め、東京や近郊の中小河川・用水・暗渠を巡る。
07年「善福寺川リバーサイドブログ」を綴り始め(14年6月閉鎖)、13年2月から当ブログを開始。

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