深大寺用水西堀 2

前半では殆ど痕跡がなかった深大寺用水西堀も、国分寺崖線を下ると、とこ
ろどころにその跡を見ることができる。
柴崎2丁目3番地のコンクリート工場裏手にある水路跡。
2016-02-13_52.jpg

上の写真の坂道を上ると眼下には開渠が続いていた。
用水跡というよりは、正確にいうと用水跡を利用した雨水排水路というべきだろうか。
水は流れていない。
2016-02-13_56.jpg

工場やスーパーを迂回していくと、水路は柴崎稲荷神社の下に蓋暗渠として
現れる。
2016-02-13_58.jpg

その脇の高台に鎮座するのが柴崎稲荷神社、柴崎地区の鎮守社である。
創建年代は不詳だが、小田原北条氏や江戸期の地頭佐橋氏から、社地の
保護を受けたという記録もあり、室町末期には成立していたとみてよいだろう。
2016-02-13_61.jpg

この柴崎稲荷神社の下で、水路は2つに分かれていたようだ。
神社から南へ向かう水路と、そのまま東へと向かう水路である。

南へと向かう水路は、道路沿いの歩道を蓋暗渠として続いている。
2016-02-13_63.jpg

その先は一般道になって痕跡はなくなるが、甲州街道の手前にある蛇行す
る道路形状にその面影をみることができる。
2016-02-13_65.jpg

一方、東へと進む水路は現在の柴崎2丁目、そして西つつじヶ丘1丁目の
住宅街の中を進んでいたようだ。
2016-02-13_66.jpg

柴崎稲荷神社から200メートルほどの地に、金子厳島神社がある。
こちらも創建は不詳、境内の由緒説明には「推古の頃との説もある」との一
文もあるが、いかがなものであろうか。
ただ、風土記稿には義経一行が奥羽へ落ち延びる途中、武蔵坊弁慶が池
の水で大般若経を書写したという伝説が記されているという。
2016-02-13_71.jpg

弁慶が書写に使用した水の池とは、神社東方にあった100平方メートルほ
どの湧水池であったらしい。
金子厳島神社も以前は「弁財天稲荷合社」と称し、農耕や生活に不可欠な
湧水を、村民が崇めて弁天祠を設立したのが神社の始まりとも伝えられている。
現在は鳥居の脇に小さな池があるが、水はなく、残念ながら湧水は絶えて
しまったようだ。
2016-02-13_73.jpg

この先の深大寺用水はこの湧水池からの小河川を利用したのかもしれない。
こちらも一般道となって殆ど痕跡はないが、僅かに水路跡らしき細い道が
甲州街道西側の住宅地の中に残っていた。
2016-02-13_77.jpg

再び転じて申し訳ないが、先ほど柴崎稲荷から南へと向かった水路は、
甲州街道を渡ると、再び蓋暗渠としてその姿を現す。
そしてこの先で2つに分かれた水路は合流し、東進する。
2016-02-13_80.jpg

住宅街の中を歩道として続く暗渠。
2016-02-13_82.jpg

水路は京王線の線路に達する。
2016-02-13_85.jpg

線路で行く手を遮られてしまうため、Uターンして迂回し柴崎駅側の踏切を
経由してその先を辿っていく。
京王線の反対側には小さな畑があり、畑の中を蛇行する水路を見ることが
できる。
2016-02-13_90.jpg

その先は菊野台第2緑道として続く。
2016-02-13_91.jpg

品川道路を渡った先、フェンスに囲まれた遊歩道。
2016-02-13_96.jpg

この遊歩道の南には天台宗の無楽山清教寺がある。
創建年代は不明だが、江戸期にはこの地にあったようだ。
2016-02-21_5.jpg

遊歩道は市民大町スポーツ施設で途切れ、その先は施設の南側に沿って
進むことになるが、その前に八剱神社に立ち寄ってみよう。
建武年間(1334~38)、鎌倉幕府の家臣が原野を開き、この地に一村(旧
大町村)を起こした。
村民がその功績を讃え、8名の佩刀(はいとう)を神宝として産土神に奉祀
したのが始まりと由緒板に記されている。
以来、は旧大町村(現菊野台)の鎮守社として、この地に鎮座している。
2016-02-21_1.jpg

大町スポーツ施設の南側に続く暗渠、写真でわかるように横に隙間が開い
ており、中を覗くと梁が見える。
2016-02-13_100.jpg

スポーツ施設の東側で、東堀の大町分水を合流し、調和小学校の西を野川
へと進んでいく。
2016-02-13_103.jpg

箕和田橋と小金橋の間で、深大寺用水西堀は野川へと落ちていた。
現在は雨水路の吐口として、金属製の弁が取り付けられている。
東堀の合流口(野川下流、小金橋脇)とは、100メートルほどの位置関係である。
2016-02-13_105.jpg

《参考文献》
『調布市史 民族編』 調布市編
『調布の古道・坂道・水路・橋』 調布市教育委員会編



目次
  
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

ごあんない
目次
過去記事はこちらから。
水系ごとに体系化しています。

橋マップ
Google Mapを利用して、
橋の位置と写真を紹介します。
INDEX

Twitterボタン
Twitterブログパーツ
プロフィール

リバーサイド

Author:リバーサイド
善福寺川沿いのウォーキングから始め、東京や近郊の中小河川・用水・暗渠を巡る。
07年「善福寺川リバーサイドブログ」を綴り始め(14年6月閉鎖)、13年2月から当ブログを開始。

最新記事
カテゴリ
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
フォトアルバム
外部のサイトを利用して、フォトアルバム(スライドショー)を表示します。
以前のブログから引き継いでいます。

金太郎(杉並の暗渠)
神田川の桜 2008
善福寺川の桜 2008
目黒川の桜 2012
三島の湧水
リンク
QRコード
QR
検索フォーム
アクセスカウンター
おすすめ
リバーサードがお勧めする本