深大寺用水西堀 1

深大寺用水東堀に引き続き、深大寺用水西堀を辿ってみた。
(深大寺用水開削の経緯については、深大寺用水東堀1の項参照)

三鷹市野崎で梶野新田用水から分けた深大寺用水は、東八道路の南側で東
堀と西堀に分かれる。
大型ディスカウントストアの南側に沿って、柵に囲まれたスペースがある。
東京都水道局の敷地となってはいるが、西堀の跡地であろうか。
但し数十メートル先には野崎一号水源というポンプ井戸があるのだが、柵内の空
地と用水との関係は不明。
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水源の先、武蔵境通りにぶつかる。
深大寺用水西堀は武蔵境通りに沿って南下していたようだ。
道路も拡張され、用水の痕跡は一切ない。
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武蔵境通りの西側に冨士嶽浅間神社が鎮座する。
明治14年(1881)に浅間神社教会が設立、地元の青木九左衛門により社殿
が寄贈・建立されたという。
調べてみると、かつて境内には深大寺用水西堀の土を盛って造られたと言われる
富士塚があったようだが、残念ながら武蔵境通り拡張時に壊されたらしい。
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しばらく武蔵境通りを進んだあと、神代植物公園北交差点を左折、植物公園の
北側の通りを進む。
神代植物公園は、もとは東京都の街路樹などを育てるための苗圃であったが、
戦後に神代緑地として公開、その後昭和36年(1961)に植物公園として開園
された。
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この道路沿いにも深大寺用水の痕跡は一切ない。
ただ、道路に沿って歩くだけの単調なものになるが、道路北側の自由広場など
に立ち寄って休息をとるのもいいかもしれない。

やがて三鷹通りと交差する深大寺五差路交差点が見えてくる。
2016-02-13_16.jpg

深大寺五差路の先、深大寺浄水所の脇を進んでいく。
道路右側の歩道が水路跡なのであろうか。
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深大寺五差路から200メートルほど歩くと歩道が途切れる。
深大寺用水はここを右へ入っていったようだ。
2016-02-13_21.jpg

道路が蛇行し、ようやく水路跡のような感じになってくる。
この辺りは調布市絵堂地区といい、深大寺の絵馬堂があったことがその由来で
あるらしい。
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その先、道路は私有地に突き当たって終わってしまう。
用水はこの私有地の中を通っていた。
2016-02-13_25.jpg

迂回して中央高速の脇に出ると、調布市指定天然記念物の絵堂のカゴノキがある。
カゴノキはクスノキ科の常緑樹で、樹皮が円い薄片がはげ落ち、鹿の子斑状に
なるので、「鹿子の木」と名がつけられたようだ。
当地にあるカゴノキは樹齢300年ほどという。
2016-02-13_32.jpg
脇にある調布市教育委員会による説明板には深大寺用水を開削した富沢家
についての記載もあったので、それを引用してみよう。

当屋敷の富沢家は、深大寺用水をつくった名主富沢松之助の家で代々名主
をつとめた。
当家の家系書に多摩市連光寺の富沢家から久太夫が分家し深大寺の小字
「里」に住み後に崖上に移ったとある。
その年代は正保または元禄年間(1644~1703)と推定される。


このカゴノキにある屋敷が、富沢家代々の敷地であり、深大寺用水西堀がその
屋敷地内を流れていたということになる。

中央高速の切り通しを越えた先も、用水は民有地の中に入ってしまう。
近くの道路を経て、深大寺自然広場内のカニ山へと迂回する。
廻り込んだ先、キャンプ場への入り口脇では、なんと深大寺用水の素掘を見る
ことができるのだ。
年月を経ているためにかなり埋もれているが、わずかに窪地として残っている。
暗渠として続く東堀とは異なり、スタート地点から殆ど痕跡がない西堀において、
いきなりこのような場面に出くわすとは感激もひとしおである。
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このカニ山の南側は国分寺崖線となっており、崖下はマセ口川の上流部となっている。

深大寺用水西堀は東進し、晃華学園および市立神代中学校の敷地内へと
入ってしまう。
晃華学園内には明治33年(1900)に造られた竹内水車があり、生糸の揚げ返
しが行われていたという。
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上の写真の先で道路は崖線を下るが、かなりの急坂となっている。
坂の途中には小さな祠の樫の木稲荷があり、その稲荷から「樫の木稲荷の坂」と
呼ばれている。
2016-02-13_47.jpg

この辺りで、用水は国分寺崖線を下っていたようだ。
高低差から想像すると、相当速い水流となって崖線を駆け下りていたのであろう。
崖線を下った先、神代中学校の東南に水路跡の空き地があった。
2016-02-13_50.jpg

《参考文献》
『調布の古道・坂道・水路・橋』 調布市教育委員会編



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善福寺川沿いのウォーキングから始め、東京や近郊の中小河川・用水・暗渠を巡る。
07年「善福寺川リバーサイドブログ」を綴り始め(14年6月閉鎖)、13年2月から当ブログを開始。

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