水窪川 2

吹上稲荷神社付近から先、水窪川の跡は再び細い道路をとなって残っている。
道路右側の塀の向こうは豊島岡墓地(後述)。
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不忍通りに出ると、左手に坂がある。
富士見坂といい、通り沿いの説明板によると坂上からよく富士山が見えたのだ
という。
以前は急で狭い坂であったが、大正13年(1924)都電(当時は東京市電)が開
通した際、緩やかになり道路も広がったという。
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不忍通り沿いに護国寺方面へと歩くと、右手に門が見える。
皇族専用の豊島岡墓地である。
明治6年(1873)、明治天皇の第一皇子である稚瑞照彦尊が死産した際に埋葬
され、豊島ヶ岡御陵として使用が開始された。
以来、天皇・皇后を除く皇族の墓地として使用されている。
皇族の葬儀等で参拝を受け付ける場合を除き、一般人の立ち入りは不可。
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その先の護国寺にも立ち寄ってみたい。
真言宗豊山派の寺院であり、天和元年(1681)、五代将軍綱吉が生母桂昌院
の願いにより建立したのが始まりとされる。
現在の観音堂(本堂)は、元禄10年(1697)に建立されたもの。
その他、仁王門や鐘楼、月光殿などの文化財も多く、参拝客も多い。
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護国寺其二
江戸名所図会護国寺 其二』   (国立国会図書館 近代デジタルライブラリーより転載)

境内には、三条実美、山県有朋、大隈重信などの墓地もあり、それらを巡るの
もよい。
写真は尊皇攘夷派公卿として有名な三条実美(1837~91)の墓所、本堂の右
手の奥にある。
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さて水窪川に戻ろう。
不忍通りを渡ったあと、一時的に流路はわからなくなるが、その先、お茶の水女
子大学裏手の崖下の道となって現われる。
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目白通りの東側、崖沿いに道幅が細い道路が続いていく。
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崖下の道は一旦途切れ、目白通りへ迂回する必要があるが、そこにあるのが
鳩山会館の入口。
坂を上っていくと立派な洋館が聳え立つ。(拝観は有料)
大正13年(1924)、後に総理大臣となった鳩山一郎(1883~1959)、この
音羽の地にこの洋館を建てた。
設計を手掛けたのは友人の岡田信一郎(1883~1932)、大正・昭和初期を代
表する建築家である。
各所に装飾が施された洋館、西洋式庭園は一見の価値がある。
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鳩山会館の南側で再び水窪川の暗渠が姿を現す。
その先、水窪川沿いに今宮神社が見えてくる。
元禄10年(1697)、護国寺内の京都柴野今宮神社より御分霊を迎えて鎮座した。
明治6年(1873)、明治元年に発せたれた神仏分離令により当地に遷座
したという。
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門前には水窪川に架かっていた橋の跡が残されている。
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崖に沿って更に道は続いていく。
崖の高さは5メートル以上はあるだろうか。
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その崖の下からには湧水があり、暗渠ファンには水窪川のスポットとして有名な
場所でもある。
以前は竹管を通して水が出ており水量もそれなりにあったのだが、現在は僅か
に染み出ている程度となっている。
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江戸川橋の橋詰で水窪川は神田川へと合流する。
昔の地図を見ると合流地点はやや下流側にあったようだが、現在は弦巻川(下
水幹線)と共にこの吐口で神田川へと流れ出ている。
ただし、通常時は水は吐き出されていない。
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善福寺川沿いのウォーキングから始め、東京や近郊の中小河川・用水・暗渠を巡る。
07年「善福寺川リバーサイドブログ」を綴り始め(14年6月閉鎖)、13年2月から当ブログを開始。

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