日本橋川 1

小石川橋の下流で神田川から右へ分かれる日本橋川を追ってみる。
もともと、神田川は現在のルートで南下し、日比谷入江へと流れていた。
(当時は平川といった)
家康は日比谷入江を埋め立てるとともに、舟運の確保のために江戸城と
隅田川を結ぶ道三堀を開削した。
平川と道三堀をつなげたルート、これがほぼ現在の日本橋川の川筋である。

最下流の500メートルほどを除いて、川の上には首都高速が覆いかぶる。
それにしても川面に陽が差し込まないのは残念である。
近年、首都高速の老朽化による再建が議論されているが、
川の上から高速道路が無くなる日はくるのだろうか。

日本橋川は神田川から分かれるとすぐにJR中央線と交差する。
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中央線の下をくぐると、右側にはアイガーデンエアのビル群がそびえ立つ。
(ちょうど桜の時期であったので、川沿いには桜並木がきれいだった)
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以前はJRの飯田町貨物駅であった地であり、さらに遡れば甲武鉄道の
始発駅である飯田町駅である。
以前は飯田橋のホームから、有蓋貨車が留置されている風景が見えたが、
1999年に廃止された。

その脇に架かるあいあい橋
下流には大正期などに造られた歴史を感じさせる橋が多い中、異色の存在だ。
飯田橋・飯田町の頭文字からとったらしいが、親柱に記された「i-i」の文字が
新鮮だ。
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もともとこの地には、高松藩の上屋敷があり、邸内には神田上水から水を引き
込んだ池をもつ庭園があったという。
発掘調査では、陶器なども見つかり、礎石の一部は川沿いのベンチなどに
再利用されている。
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靖国通りに架かっている橋は俎橋(まないたばし)。
遠く九段坂の上に靖国神社の鳥居を望むことができる。
俎橋の由来は、江戸城の台所衆の組屋敷があった台所町が近隣にあったことと
いう説や、二枚の板を渡しただけのまな板のような粗末な橋だったからという
説があるという。
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川はゆるやかに左へと曲がっていく。
左岸に共立女子大学の校舎が見える。
1886年に創建された共立女子職業学校を祖とする女子大学である。
神田には他にも多くの大学があるが、郊外移転によりビジネス街へと変貌し
つつある。
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剛健な親柱を持つ橋は雉子橋
唐からの勅使をもてなすための雉子の小屋が、橋のほとりにあったのが
由来とされる。
江戸城が近いため警備も厳しく、「雉子橋でけんもほろほろと叱られる」
といった雉子の鳴き声とかけた川柳もある。
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雉子橋の先、右岸には石垣が見えてくる。
江戸初期に作られた石垣護岸である。
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石垣には、他家の石と区別されるために、石工が彫り付けたとされる印がある。
対岸から望遠を使って撮ってみたが、印なのか傷なのか判別できなかった。
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こちらは一ツ橋、大正14年の架橋である。
八代将軍徳川吉宗がその子、宗尹(むねただ)に屋敷を与えて一橋家を創設、
御三卿の一つとなった。
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神田橋の横には、バスケットの練習コートがあり、若者がバスケットに
興じていた。
神田橋という名の橋は神田川に3箇所あるが、一番有名な神田橋は
この日本橋川の神田橋だろう。首都高のランプがあるからかもしれない。
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神田橋は上野寛永寺や日光東照宮への御成道(将軍の参詣経路)であり、
特に警備が厳しかったという。
そのため、下の古地図(説明板に掲示されていたものを撮影)にあるように、
橋詰は広場となっていた。
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次の橋は鎌倉橋、江戸創設期において、多くの木材、石材が相模国から
運び込まれた。
それを取り仕切ったのが鎌倉から来た材木商たちで、荷揚げ場を鎌倉河岸
といい、橋名もそこから名付けられたらしい。
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先ほどの神田橋からは川沿いの道路は無くなり、並行する道路を歩くこと
になるが、その道路に竜閑橋交差点がある。
ここから、北東方向に竜閑川という掘割があった。
道路脇にはかつて竜閑川に架かっていた龍閑橋(欄干には「龍」の字が使用)の
欄干が保存されている。
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その先でJR(中央線、山手線)を潜る。
神田川に架かるJRの橋梁には、機関車の動輪をデザインした旧国鉄の
レリーフがある。
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下の写真はかつて日本橋川を船で下った時に撮影したものだが、
大正七年の文字が見える。
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以前は橋の横には建物が立ち並び、陸からはこのレリーフは見ることが
できなかったが、いつしかコインパーキングに変わり、見ることが出来
るようになった。


より大きな地図で 【川のプロムナード】日本橋川周辺マップ ‎ を表示

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善福寺川沿いのウォーキングから始め、東京や近郊の中小河川・用水・暗渠を巡る。
07年「善福寺川リバーサイドブログ」を綴り始め(14年6月閉鎖)、13年2月から当ブログを開始。

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