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大栗川 2

厳耕地谷戸と子の神谷戸からの支流を合流した大栗川は御殿橋から川幅
を広めて流れていく。
ここからは下流の多摩川沿い付近までほぼ全区間、川沿いを歩いていくこ
とができる。
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御殿橋の北側の橋詰のは八王子道道標が建てられている。
前項で説明した絹の道の道しるべとして、慶応元年(1865)に建てられたもの。
当時は家屋敷が建ち並び賑わいを見せていたという。
もともとは橋の南側の旧鑓水公会堂脇に建てられていたが、河川改修工
事に伴い現在地に移された。
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次の嫁入橋の手前に嫁入り谷戸からの支流が合流する。
「嫁入り」とは面白い地名だが、巫女に化けた狐を弓で射った、もしくは弓
のようにゆるやかに曲がって谷戸への道が続くということから、「弓入り」
が転じて「嫁入り」となったようだ。
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嫁入り谷戸の入口に曹洞宗の高雲山永泉寺という古刹がある。
弘治元年(1555)、甲斐武田氏族の永野和泉が党族争い等の醜さから逃
れて、鑓水の地に移住、高雲山永泉庵という一宇を建てたのが始まりとされる。
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嫁入橋の南側、数百メートルほどの場所には、東京都指定有形民俗文
化財に指定されている小泉家屋敷が建っている。
明治11年(1878)に再建された主屋は茅葺の木造平屋建入母屋造。
現在もお住まいの方がいるので、外から眺めるだけとなる。
おそらく多摩が開発される以前は、このような家屋が多く存在していた
のであろう。
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大栗川は柚木街道(都道20号線)の右に出て東へと流れていく。
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ところどころで、このように水を落とす。
この地点の標高は120メートルほど、多摩川合流地点の標高は45メート
ルなので、10km少々の区間で70m以上下っていくことになる。
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右岸に上袖木公園を見る。
丘陵地に広がる広大な公園で、野球場や陸上競技場がある。
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大栗川には周辺の谷戸から多くの支流が流れ込み、その水量を増していく。
写真は前田橋上流で合流する中山川岩入り川)。
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段差を繰り返して下っていく大栗川。
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大栗川を歩いていると直線的な形状の河川であると感じるが、これは多
摩丘陵開発時に大規模な河川改修が施された結果である。
開発前の地図を見ると、河川は大きく蛇行を繰り返しており、川沿いに田
園が広がっていたことが判る。
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下柚木で野猿街道が北西から近づいてくるが、その野猿街道沿いにある
殿ヶ谷戸からの支流が合流している。
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その先の右岸に大石やかた公園という小公園がある。
公園の裏手にある高台が、永禄年間の頃、後北条氏に仕えていた大石
信濃守宗虎が居館を構えていた跡とされている。
公園はその下にあり、遺構などは特にない。
後日、調べてみると裏手に宗虎の墓所があるようなので、機会があれば、
後日再訪してみたい。
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川沿いには遊歩道が続き、快適にあるくことができる。
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京王堀之内駅近くの大栗川橋の上流で右岸から大田川を合流する。
(写真では左側)
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その大栗川橋と京王堀之内駅の間に南八幡宮が鎮座する。
寛永6年(1629)、北条氏の家臣、横倉伊予守や井草小田肥後守らに
より創建されたという、
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さらに川沿いに遊歩道が続く。
駅から近いためか、この付近は散策を楽しむ人が多い。
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大栗川に架かる東中野橋、この橋は左岸から右岸にかけて高くなっており、
川が台地の下を流れている証である。
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その先、右岸にある真宗高田派の西王山善徳寺がある。
慶長年間(1596~1614)に建立、当初は浄覚寺と称していたが、後に
善徳寺に改称、当地には元文5年(1740)に移転し、澤応大法師が中
興開山した。
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さて左岸から数十メートルほど足をのばすと、旧大栗川の流路を見ること
ができる。
先に述べた通り、大栗川は河川整備されて直線的な流路となってしまっ
ているが、ここはかつて蛇行していた痕跡が残る貴重な場所である。
中央大学正門の南、谷津入りの地から流れて合流する川が流れ込み、
それが旧流路の主な水源となっている。
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旧流路脇には細い道が続き、その流れを見ながら歩いていくことができる。
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旧水路は400メートルほど続き、本流に合流する。

前方に多摩モノレールが見えてくる。
写真左手に見える高い建物は帝京大学の校舎である。
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《参考資料》
『大栗川・乞田川 流域の水と文化』 小林宏一著



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Author:リバーサイド
善福寺川沿いのウォーキングから始め、東京や近郊の中小河川・用水・暗渠を巡る。
07年「善福寺川リバーサイドブログ」を綴り始め(14年6月閉鎖)、13年2月から当ブログを開始。

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